令和元年度草の根・人間の安全保障無償資金協力「スゲタ保健センター建替計画」

令和2年7月4日
被供与団体名 環境と生活を守る会
供与限度額 90 058 米ドル   / 9,906,380   円
地域 キンディア県スゲタ市
案件概要 病院棟A(12部屋:入院病室(2部屋),待合室,実験室,診察室,産前診察室,予防接種・栄養指導室,出産・分娩室,分娩後室,外科・外傷治療室,倉庫,薬局)の建替,トイレ6基(診療所内2基,外4基),給水塔,焼却炉の建設,資機材の整備,衛生管理委員会(COSAH)への維持・管理研修
社会的背景・
ニーズ
同センターは,病院棟A(12部屋),B(6部屋),C(2部屋)の合計3棟から成っていますが,2014年に国連人口基金(UNFPA)によって改装(B棟,C棟の外壁塗装,家具及び備品の整備)されたものの,老朽化が著しく進んでいます。通常の診療に加え,母子分娩,緊急時の処置治療や個別看護等を行うには,建物が古く,機材も限られており,治療に使える部屋が限られているので保健センターの受入れ能力は脆弱です。特に1992年の建設以来一度も改修・建替されていないA棟の状態が著しく悪く,雨漏り・水漏れがある他,一部の天井が凹んで落ちてきています。さらに設備不足の問題もあり,本来は入院病室や外科治療室として使用されるべき部屋も使用できず,患者の収容に支障をきたしています。患者は初回の治療後にはセンターを退去せざるを得ず,治療状況によっては自宅療養で治療を継続するなど,診察・治療環境は良くありません。ベッドの他にも,机や棚他治療に必要な資機材が不足しています。また,水の供給が不安定なため,業務に支障をきたしています。例えば,分娩の度に建物の外にある小さな水道まで水を汲みに行く必要があります。また,トイレは5基中4基が使用不能であり,汚染医療廃棄物・使用済み医療薬品を処分するための焼却炉も機能していません。
裨益効果
本件実施により,より衛生的な環境で年間約9,000人の患者に対する治療が実現可能になります。また,コミュニティにおける地域医療システムの拠点となり,対象地域住民合計50,286人が間接的に裨益します。

署名式の実施

        署名後握手する松原英夫駐ギニア大使とセイドゥバ・バンゴラ環境と生活を守る会会長
         集合写真
2019年11月27日、在ギニア日本国大使公邸において、松原英夫駐ギニア大使とセイドゥバ・バンゴラ環境と生活を守る会長との間で贈与契約が署名されました。
 

引渡式の実施

写真1
写真2
2021年5月26日、建設されたスゲタ保健センターにおいて引渡式が実施され、松原大使、ディアロ協力・アフリカ統合大臣、バンゴラ環境と生活を守る会(ANAPEV)代表他が出席しました。